2020年の中間配当(9月末権利確定)割り当て銘柄の中で、高配当ベスト3は以下の表のとおりです。一株当たりの配当額ではなく、利回りのベスト3になります。
順位 | コード | 社名 | 中間配当 利回り (%) |
中間 配当額 (円) |
1 | 8316 | 三井住友フィナンシャルグループ | 3.1 | 95 |
2 | 8616 | 東海東京フィナンシャル・ホールディングス | 2.9 | 8 |
3 | 8306 | 三菱UFJフィナンシャル・グループ | 2.8 | 12.5 |
全部銀行です。
この記事ではこれらの銘柄について、権利付き最終日の引けまでに購入し、翌日の権利落ち日に売ってしまうことで、配当だけゲットする手法が成立するかを検証してみたいと思います。
配当をゲットするためには基準日の2営業日前までにその銘柄を買えば配当を受け取る権利を得ることができます。
株を売ることができるのは翌営業日以降になります。今回の場合は次の通りです。
9/28・・・2営業日前←権利付き最終日(この日までに要購入)
9/29・・・1営業日前←権利落ち日(この日から売却できる)
9/30・・・基準日
一般的には権利付き最終日には駆け込み購入が増えるので株価が上がります。
その翌日に前日買って権利確定した人達が売りを入れるので株価は下がります。
それではベスト3銘柄の過去5年について、チャートで基準日付近の値動きを見てみようと思います。
チャートの見方(画像はクリックで大きくなります)
紫色の横破線が権利付き最終日の引け値
Ⓓの日付が権利落ち日
青色で〇〇バー,XX日と書いてあるのは権利付き最終日の引け値が次の日以降で超えてくる日数でつまり建値を超えてくるまでにかかる日数
1位:三井住友フィナンシャルグループ(8316)
2015年(9/25権利付き最終日、9/28権利落ち日)
9/25は4720円で引け、この値で買うと、翌営業日(3日後)で建値回復しました。
2016年(9/27権利付き最終日、9/28権利落ち日)
9/27は3553円で引け、この値で買うと、建値回復までに9日かかりました。
2017年(9/26権利付き最終日、9/27権利落ち日)
9/26は4312円で引け、この値で買うと、建値回復までに2日かかりました。
2018年(9/25権利付き最終日、9/26権利落ち日)
9/25は4706円で引け、この値で買うと、建値回復までに10日かかりました。
2019年(9/26権利付き最終日、9/27権利落ち日)
9/26は3827円で引け、この値で買うと、建値回復までに28日かかりました。
まとめ:5年の実績では、権利落ち日以降はいったん株価下がり、10日以内には建値に戻るが、直近の2019年は28日かかりました。
2位:東海東京フィナンシャル・ホールディングス(8616)
2015年(9/25権利付き最終日、9/28権利落ち日)
9/25は725円で引け、この値で買うと、翌営業日(3日後)で建値回復しました。
2016年(9/27権利付き最終日、9/28権利落ち日)
9/27は516円で引け、この値で買うと、建値回復までに28日かかりました。
2017年(9/26権利付き最終日、9/27権利落ち日)
9/26は663円で引け、この値で買うと、建値回復までに3日かかりました。
2018年(9/25権利付き最終日、9/26権利落ち日)
9/25は679円で引け、この値で買うと、10月中に建値回復できませんでした。
2019年(9/26権利付き最終日、9/27権利落ち日)
9/26は318円で引け、この値で買うと、建値回復までに20日かかりました。
まとめ:5年の実績では、権利落ち日以降はいったん株価下がり、建値に戻るまで20日以上かかる年が3回ありました。
2018年は10月中には株価が回復しませんでした。
3位:三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)
2015年(9/25権利付き最終日、9/28権利落ち日)
9/25は751.7円で引け、この値で買うと、翌営業日(3日後)で建値回復しました。
2016年(9/27権利付き最終日、9/28権利落ち日)
9/27は526.2円で引け、この値で買うと、建値回復までに9日かかりました。
2017年(9/26権利付き最終日、9/27権利落ち日)
9/26は719.7円で引け、この値で買うと、翌日建値回復しました。
2018年(9/25権利付き最終日、9/26権利落ち日)
9/25は727.7円で引け、この値で買うと、建値回復までに10日かかりました。
2019年(9/26権利付き最終日、9/27権利落ち日)
9/26は567.1円で引け、この値で買うと、建値回復までに32日かかりました。
まとめ:5年の実績では、翌日から株価が上がった年がありましたが、おおよそ権利落ち日以降はいったん株価下がり、建値に戻るまで10日以内かかりました。
直近の2019年は32日かかりました。
総括
全銘柄通じて、セオリー通り、権利落ち日以降はほぼ株価を下げました。
それから最大でも30日程度あれば建値まで回復することが確認できました。
また、全部銀行株だからというのもありますが、銘柄の違いもあまり見られませんでした。
この手法は相場の地合い、購入株数、などその時の投資環境によるとは思いますが、一部30日以上株価回復しない特例もありますので購入可否や損切などの対応が個別に必要かと思いました。
投資は自己責任でお願いします。